レースの記録

4大会のコースを振り返る:ステージ構成と通過市町

レースの記録 · 公開 2026-10-24

黄緑色に塗り分けられた栃木県全域の古い地図。鉄道や道路、町村名が細かく書き込まれている
1934年(昭和9年)発行の栃木県全図。写真:和樂路屋/パブリックドメイン(画像の比率に合わせて余白を追加)

2017年から2020年にかけて栃木県で行われた(あるいは予定された)国際ステージレースは、2年ごとに県内の全25市町をコースに組み込むという設計でした。ここでは当時公表されたコース情報をもとに、各ステージの会場と通過市町を整理し、県内の地理と照らし合わせて読み解きます。

ここに記すのは過去の大会の記録です。これらのコースで現在レースや交通規制が予定されているわけではありません。距離は当時の発表値(概数を含む)です。

第1回(2017年3月31日〜4月2日):県を三つに分けたラインレース

ステージスタート → フィニッシュ距離通過市町
第1ステージ日光だいや川公園(日光市)→ 足利市総合運動公園(足利市)115km日光市、鹿沼市、栃木市、佐野市、足利市
第2ステージグリーンパークもてぎ(茂木町)→ 道の駅那須高原友愛の森(那須町)102km茂木町、那須烏山市、那珂川町、大田原市、那須町、那須塩原市
第3ステージ矢板市役所(矢板市)→ 清原中央公園(宇都宮市)103km矢板市、塩谷町、さくら市、那須烏山市、高根沢町、芳賀町、市貝町、宇都宮市

初日は県西部の山あいから両毛地域へ南下し、2日目は県東部の八溝山地のふもとから那珂川沿いに北上して那須高原へ、最終日は県北から県央へと下るルートでした。第1回だけで18の市町を通過しています(那須烏山市は2日目と3日目の両方で通過)。最終日のフィニッシュ会場である宇都宮市の清原中央公園は、当時のコース案内で「宇都宮クリテリウム」の会場として紹介されていました。

第2回(2018年3月23日〜25日):タイムトライアルの導入

ステージスタート → フィニッシュ距離通過市町
第1ステージ渡良瀬遊水地 谷中湖周辺の周回(栃木市)個人タイムトライアル7.2km栃木市
第2ステージ小山思いの森(小山市)→ 日光だいや川公園(日光市)105km小山市、野木町、栃木市、壬生町、鹿沼市、日光市
第3ステージ那須町スポーツセンター(那須町)→ 井頭公園(真岡市)147km那須町、那須塩原市、大田原市、那珂川町、那須烏山市、茂木町、益子町、真岡市、下野市、上三川町

総走行距離は約259kmと発表されていました。初日の個人タイムトライアルは、ラムサール条約湿地でもある渡良瀬遊水地の平坦な周回路が舞台です(渡良瀬遊水地を自転車で走る)。2日目は県南の平野部から日光へ向けて標高を上げ、最終日は那須から県東部の丘陵地帯を抜けて真岡市に至る、大会史上最長のステージでした。

2年で25市町がそろう

第1回と第2回の通過市町を合わせると、次の25市町すべてが含まれます。

宇都宮市、足利市、栃木市、佐野市、鹿沼市、日光市、小山市、真岡市、大田原市、矢板市、那須塩原市、さくら市、那須烏山市、下野市(以上14市)、上三川町、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町、壬生町、野木町、塩谷町、高根沢町、那須町、那珂川町(以上11町)。

第1回で通らなかった県南部の小山市、野木町、壬生町、真岡市、益子町、下野市、上三川町を、第2回の2日目と3日目に集中的に組み込んでいることがわかります。

第3回(2019年3月22日〜24日):三つの形式

ステージ会場・区間形式交通規制が告知された市町
第1ステージ井頭公園(真岡市)個人タイムトライアル(公園内中心)
第2ステージ矢板市周辺周回レース矢板市、塩谷町
第3ステージ那須烏山市 → 足利市ラインレース那須烏山市、那珂川町、さくら市、矢板市、塩谷町、日光市、鹿沼市、栃木市、佐野市、足利市

第3回からは、初日をタイムトライアル、2日目を周回レース、3日目をラインレースとする構成が定まりました。最終日は県東部から県北を経て日光・鹿沼の山間部を抜け、両毛地域の足利市まで県を横断するルートです。

第4回(2020年3月20日〜22日予定・中止)

ステージスタート → フィニッシュ距離(予定)交通規制が予定された市町
第1ステージなかがわ水遊園周辺(大田原市)個人タイムトライアル約3km大田原市
第2ステージ那珂川河畔公園(那須塩原市)→ 那須町スポーツセンター(那須町)周回レース約120km那須塩原市、那須町
第3ステージ小山思いの森(小山市)→ 清原中央公園(宇都宮市)約145km小山市、野木町、栃木市、下野市、壬生町、上三川町、真岡市、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町、高根沢町、宇都宮市

総走行距離は約268kmと発表されていましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うUCIからの要請で大会は中止されました。第3回と第4回の予定を合わせると、ここでも25市町がすべて含まれる計算になり、二巡目の設計が最後まで維持されていたことがわかります。

コースから見える栃木の地形

4大会のコースを並べると、栃木県の地形の特徴がよく表れています。

同じ道を自分で走ってみたい場合は、レース当日のような通行止めはなく、一般の車両と道を共有することになります。交通量の多い幹線道路区間は避け、地元自治体が案内するサイクリングルートを参考に計画を立てるのが安全です。

参考資料